日本政府は1万円札の紙幣デザインを変更することを発表しました。新一万円札のデザインが変わるのはいつからなのか?中の人の名前は何というのか?
また、過去から現在までの歴代人物の名前をまとめてみましたので、参考にして下さい。
1万円札のデザイン変更はいつから?
2024年度に紙幣デザインが変わる予定
日本政府の麻生太郎財務相は1万円札、5千円札、千円札の紙幣デザインを2024年上期を目処に変更すると発表しました。紙幣デザインが変更されるのは20年ぶり!
現在の一万円札を始めとした紙幣は2004年から発行開始されていますが、偽造を防止する目的で約20年おきにデザイン刷新が行われています。
なお、2千円札に関しては、流通枚数が少ないため、デザイン刷新が見送られたようです。二千円札は一時期話題になりましたが、そういえば最近は見かけることも少なくなりました。
次の1万円札の人物は渋沢栄一
出典:wikipedia
次の1万円札の中の人は「渋沢栄一(しぶさわえいいち)」になることが決まりました。正直、誰?と感じた人も多いと思いますので、簡単に渋沢栄一の紹介をします。
渋沢栄一は、江戸時代末期の1840年生まれ。「日本資本主義の父」と呼ばれ、理化学研究所、東京証券取引所といった、誰しもが聞いたことのあるような企業の設立や運営に携わってきた実業家です。
過去の紙幣デザインでも最終候補として何度も選ばれた人のようでしたが、惜しくも不採用。この度、ついに新1万円札の顔として、採用されることになりました。
ちなみに、さいたま県深谷市出身ということで、映画「跳んで埼玉」の大ヒット公開も相まって、地元埼玉では大フィーバーのようです。
⇒跳んで埼玉の原作ネタバレあらすじ!クレームや映画との違いは?
採用基準は?
2024年度から紙幣デザインが変更になる万札ですが、まずは一番の目的である偽造防止のため、「昔の絵ではなく写真が残っている方が望ましい」とコメントされていました。
そのため、あまり古い人ではなく、軍人や政治家を除く、明治以降の著名人の中から選んだようです。
過去から現在まで歴代の1万円の人の名前
新一万円札の次の人が「渋沢栄一」になりましたが、そうなってくると気になるのが過去から現在までの歴代の人物です。時系列に古い順にまとめてみました!
C号券:聖徳太子
人物 | 聖徳太子 |
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裏面 | 鳳凰 |
開始 | 1958年12月1日 |
停止 | 1986年1月4日 |
表面の人物は聖徳太子
出典:wikipedia
日本で初めて発行された1万円札の表面人物は「聖徳太子(しょうとくたいし)」です。本記事は、過去から現在までの1万円札歴代人物まとめですが、意外にも?1万円札が使われ始めたのは1958年とつい最近です。
この頃は大卒の初任給が13,000円ほどで、今とはお金の価値が違ったため、当時は本当に高価な紙幣だったようです。1986年の停止まで流通していたので、見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。
聖徳太子は、学校で社会や歴史の教科書に何度も登場しているので、日本人なら知っている人がほとんどではないでしょうか?冠位十二階の制定や十七条憲法など、試験にも出たような有名なキーワードが連想されます(笑)
今までに発行された紙幣の中では、珍しくかなり昔の人が採用されていますが、C号券と呼ばれる日本銀行券壱万円が発行されたのは、日本が戦争に敗戦して間もない頃。GHQ(連合国最高司令部)の介入があって、軍国主義的な人物は採用が認められなかったようです。
裏面は鳳凰
出典:wikipedia
C号券の裏面に描かれている鳥は鳳凰(ほうおう)です。中国神話の伝説の鳥、霊鳥ですが、欧米では不死鳥フェニックスともみなされています。第二次世界大戦敗戦からの復興を願う思いが込められていたのかもしれません。
D号券:福澤諭吉
人物 | 福澤諭吉 |
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裏面 | 雉 |
開始 | 1984年11月1日 |
停止 | 2007年4月2日 |
表面の人物は福澤諭吉
出典:wikipedia
次のD号券1万円札の表面人物は「福澤諭吉(ふくざわゆきち)」です。どちらかというと、「福沢諭吉」の漢字の方が馴染み深いかもしれません。現代を生きる人にもお馴染みなので、画像を見ればすぐにこの人かと分かりますね。
福沢諭吉も学校の教科書にたびたび登場しており、慶應義塾(現在の慶應義塾大学)の創設者であったことや、学問のすゝめ(学問のすすめ)などは非常に有名です。教育活動に力を注ぎ、「明治六大教育家」の一人ともされる文化人です。
裏面は雉
出典:wikipedia
D号券の裏面に描かれている鳥は雉(キジ)が採用されました。キジは日本の国鳥に指定されていますが、「メスの母性愛が強く、家族の和を象徴する」というのが大きな理由のようです。
E号券:福澤諭吉
人物 | 福澤諭吉 |
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裏面 | 平等院の鳳凰像 |
開始 | 2004年11月1日 |
停止 | 発行中 |
表面の人物はまたも福澤諭吉
出典:wikipedia
3回目のE号券1万円札の表面人物も「福沢諭吉(ふくざわゆきち)」でした。2004年の新紙幣発行の際に、唯一肖像画が変わりませんでした。この時は偽札が流通したために作業を急いだとも言われており、そのことが関係しているのかもしれません。
現在は、1万円札のことを「1ユキチ」「2ユキチ」などと呼ぶ人もいるくらい、万札といえば「福沢諭吉」というくらいイメージが定着しており、愛されている人物ですね♪
裏面は平等院の鳳凰像
出典:wikipedia
E号券の裏面は、宇治平等院の鳳凰堂の鳳凰像が描かれています。鳳凰像が採用された理由として、財務省のホームページでは以下のように記載されています。
最高券面額として、品格のある紙幣にふさわしいものとして、瑞鳥(ずいちょう)であり、旧1万円券の裏面でも図案化されていた鳳凰を採用したものです。
鳳凰は、我が国の国宝である宇治平等院の鳳凰堂の鳳凰像を素材としています。
瑞鳥とは、古代中国にて、特別な特徴を持つ動物のことを指しており、鳳凰は四大聖獣のうちの一つとされています。瑞鳥は「めでたい鳥」という意味を表しており、鳳凰は平安な治世に姿をあらわすとされています。
新1万円札:渋沢栄一
人物 | 渋沢栄一 |
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裏面 | 東京駅(丸の内駅舎) |
開始 | 2024年度予定 |
出典:wikipedia
そして、最新の2024年(令和6年)から発行される予定の万券の表面は「渋沢栄一」になります。裏面は今までの鳥シリーズから離れ、「東京駅の丸の内駅舎」が採用されました。
新1万円札は最新の偽造対策技術として、世界で初めて、紙幣を傾けると立体的に肖像が浮かび上がるホログラムを導入しています。また、指で判別できるマークを紙幣に配置するということで、まさに次世代の新紙幣という感じです。
まとめ
・1万円札のデザイン変更は2024年度予定
・新1万円札の人物は渋沢栄一
・裏面は東京駅の丸の内駅舎
2024年度から紙幣のデザイン変更が発表されましたが、サイズに関しては、1984年に発行されたD号券から、「縦76mm、横160mm」で変更が無いようです。これはすでに流通している自販機や各種券売機などの対応が難しいためとも言われています。
他の国に比べると、紙幣のサイズも大きいため、もう少しコンパクトにして欲しい所ですね。ちなみに、銀行券(お札)の重さは1枚で約1グラムとなっており、どの額面でも大きな差は無いようです。
また、豆知識として、紙幣・硬貨の原価は「1万円札=22.2円、5千円札=20.7円、2千円札=16.2円、千円札=14.5円」と言われています。さすがに安いですね(笑)
なお、2024年度から新デザインの10,000円札に変わりますが、5,000円札や2,000円札などの旧紙幣も引き続き使えるため、「古い紙幣は使えなくなります」などの詐欺には引っかからないように注意しましょう。