映画「跳んで埼玉(とんでさいたま)」は、埼玉県を舞台に独特の世界観を描いた作品で、多くの人々を魅了しています。この記事では、映画と原作の違い、ネタバレあらすじ、さらに埼玉県民からクレームがあったのかどうかも徹底解説します。
原作の累計発行部数は62万部を超える大ヒットとなっていますが、映画ではどのように描かれているのでしょうか。この記事を読めば、跳んで埼玉の全貌が明らかになります。
また、茨城県からのクレームや埼玉県知事の反応など、興味深いエピソードも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
「跳んで埼玉」埼玉県民からクレームは無かった?
出典:東映
跳んで埼玉は、埼玉県のことをディスる(おちょくる)面白さを狙った漫画・映画ですが、果たして、さいたま県民からクレームはなかったのか?気になったので、調べてみました。
作者の元にはクレームは届いていない
翔んで埼玉の作者は、魔夜峰央(まや みねお)先生です。漫画作品は1982年の冬の別冊にて発表されましたが、30年以上経つ今でも、さいたま県民から、跳んで埼玉に対するクレームは無いそうです。
埼玉県民の懐の深さというか、県民性が良く現れていますね。
茨城県からはクレームが来た!?
漫画・映画の中では、茨城県も埼玉県以上にディスられています。日本の僻地のような酷い書かれ方をしていますが、これは魔夜峰央先生の奥様が茨城県出身ということで、「少しくらいディスっても大丈夫だろう」ということで、取り上げられたそうです。
後日、奥様が親戚からクレームと受けたそうですが、それが普通の反応ですよね。
埼玉県知事からは歓迎のコメント
映画の公開を受けて、埼玉県知事からもコメントが発せられていますが、「悪名は無名に勝る。話題になること自体、悪くない」と肯定的に取られているようです。実際、埼玉県民の人も映画を観ている人が多いようで、全体的に歓迎ムードとなっています。
映画「跳んで埼玉」のネタバレとあらすじ
出典:映画.com
舞台は埼玉県熊谷市に住む菅原愛美が結納のため、両親と共に車で東京都内にある結納会場へと向かう所から始まります。結婚を機に、東京に引越して、早くも東京都民になることで夢いっぱいの菅原愛美。
そんな中、車のカーラジオから聞こえてきたのは、「埼玉解放の伝説の人物・麻実麗」がいかにして活躍したかを扱った都市伝説ラジオドラマでした。
時は199X年。埼玉県民は東京都民によって、差別・支配され、虐げられていました。埼玉県から東京都に移動するためには通行手形が必要だったのです。
出典:映画.com
そんな東京の中でも都会指数という基準でクラス分けがされているエリート中のエリートが集まる超名門校・白鵬堂学院。そこに生徒会長として君臨するのが、東京都知事の息子でもある壇ノ浦百美でした。
ある日、白鵬堂学院にアメリカ帰りの資産家の息子で、容姿端麗な麻実麗が転校してきます。壇ノ浦百美はあらゆる面で完璧な麻実麗に恥を欠かせようと無理難題を吹っかけますが、それを全てクリアしてしまう麻実麗。
壇ノ浦百美は麻実麗に対して、対抗意識を燃やしますが、アメリカ帰りの麻実麗に挨拶代わりのキスをされたことで、好意を持つようになります。
そして、2人で遊園地にでかけた際、「埼玉県民狩り」されている親子を助けたことで、麻実麗が埼玉県人であったことが発覚してしまいます。戸惑いながらも、埼玉に戻り、態勢を立て直そうとする麻実麗に一緒に付いていく百美。
その道中、列車がヌーの群れにぶつかってしまい停止。仕方なく、列車を降りますが、埼玉県とは犬猿の仲にある千葉解放戦線に捕まってしまいます。
千葉県も埼玉県と同じように東京都民から迫害を受けており、いち早い通行手形撤廃を目指していました。そして事態は埼玉県vs千葉県の全面抗争へと突入していくことになります。
「跳んで埼玉」原作と映画の違い
伝説パートと現代パートで構成
原作の跳んで埼玉が未完のまま終わっていることにより、映画では原作をベースとした伝説パートと、その伝説をラジオを通して聴く現代パートに分かれています。
現代パートと伝説パートが交互に物語が繰り広げられていきますが、伝説パートにもオリジナルのキャストやストーリーが追加されています。
伝説パートにオリジナルで追加された県
映画の跳んで埼玉には、原作には無かった千葉県や群馬県、神奈川県、栃木県などもストーリーに登場します。特に千葉県は、埼玉県のライバルとして、ストーリー上も重要な位置付けとなっています。
オリジナルキャラも登場
出典:跳んで埼玉公式
映画版の翔んで埼玉にはオリジナルのキャラも登場します。千葉解放戦線のリーダーである阿久津翔、神奈川県知事など原作を知っている人にも新鮮で楽しいキャストとなっています。
⇒翔んで埼玉(とんでさいたま)のキャスト一覧!出身地は埼玉?
「跳んで埼玉」原作は累計62万部を超える大ヒット
跳んで埼玉の原作は、1982年に発表されたようですが、この時はあまり話題にならなかったようです。発表から30年以上経った2015年にSNSやインターネット、テレビ番組の「月曜から夜ふかし」でも紹介されて、一躍話題になったそうです。
2016年2月時点で発行部数は50万部を突破!現在までの累計で62万部を超える大ヒットということで、TwitterやFacebookなどで噂が広まりやすい現代ならではの現象かもしれませんね。
原作は第3話まで連載した後に、これ以上は埼玉県に対する悪意の作品になってしまうということで、未完の漫画作品となっています。全3話しかありませんが、1巻だけで気軽に読めてしまうのも大ヒットの理由なのかもしれません。
気になる人はアマゾンや楽天などで原作本を読んでみましょう♪
跳んで埼玉にクレームはあった?埼玉県民の反応やあらすじネタバレまとめ
映画「跳んで埼玉」は、ユーモアと風刺を巧みに織り交ぜ、地域に対する愛情が詰まった作品として、多くの人々の心をつかみました。
埼玉県が差別されるという極端な設定や、東京都との対立関係を描きつつも、作品全体には明るい笑いが溢れています。
特に、埼玉県に対するジョークが全面に押し出されているにもかかわらず、埼玉県民の多くがこれを受け入れ、映画の内容を楽しんでいるという点が興味深いです。
映画や原作で描かれる極端な設定はあくまでフィクションであり、地域愛を高めるための一種の皮肉表現として捉えられています。
結果として、この作品は埼玉県をテーマにしたユニークな文化作品として、多くの支持を得ました。
さらに、他の地域も絡めたストーリー展開は、単なる埼玉県の物語にとどまらず、観る人すべてに「地域の個性」というテーマを強く印象づけます。
作品全体に漂う温かみと風刺的な笑いが、地域の枠を超えた共感を生み出しているのです。
「跳んで埼玉」は、地域愛とユーモアが見事に融合した映画であり、観客に笑いとともに地元の魅力を再認識させる作品として語り継がれることでしょう。