第4のキャリアとして携帯電話事業に参入してきた楽天モバイルが、2021年1月29日の発表会にて、新プランを公表しました。既存ユーザーの新プラン移行や新規ユーザーの申し込みはいつからになるのか?
旧プランと新プランの変更点を中心に5つのデメリットと6つのメリットをまとめてみました!他社と比較する際に参考にしてください。
楽天モバイルの新プランと旧プランを比較!
項目 | 新プラン | 旧プラン |
---|---|---|
月額料金 (0~1GB) |
0円 | 2,980円 |
月額料金 (1~3GB) |
980円 | |
月額料金 (3~20GB) |
1,980円 | |
月額料金 (20GB~無制限) |
2,980円 | |
データ容量 (国内) |
楽天回線エリア:無制限 パートナー回線エリア:5GB |
|
データ容量 (海外) |
パートナー回線エリア:2GB | |
データ超過後速度 (国内) |
最大1Mbps | |
データ超過後速度 (海外) |
最大128kbps | |
通話料 (海外) |
Rakuten Linkアプリ使用でかけ放題 ※海外への発信はかけ放題980円/月 |
|
SMS | Rakuten Linkアプリ使用で使い放題 ※海外指定地域以外へのSMSは100円/70文字(全角) |
|
キャリアメール | 2021年夏頃提供予定 | なし |
ネットワーク | 4G、5G | |
お申し込み | Web、店舗 | |
契約事務手数料 契約解除料 |
0円 | |
SPU | +1倍 |
楽天モバイルの新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」と旧プラン「Rakuten UN-LIMIT V」の変更点を一覧にしてまとめてみました。
大きな変更点は月額のプラン料金で、新プランでは0GB~20GBまで、使用量に応じて段階的に料金が上がる仕組みとなっています。
最大の特徴は月額1GB以内の利用なら、プラン料金無料で利用できるという点!現在は先着300万名を対象に、プラン料金1年無料キャンペーンを実施していますが、キャンペーン終了後も1GB以内の利用なら、0円で楽天モバイルを利用できるのは魅力です。
他の3大キャリアと比較しても、NTTドコモのahamo(アハモ)、auのpovo(ポヴォ)、ソフトバンクのSoftbank on LINEがいずれも20GBまで2,980円(1回5分かけ放題含む)と横並び一直線であることを考えると、楽天モバイルの新プランは価格面では有利です。
また、もう一つの大きな変更点として、新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」では2021年夏頃に楽天モバイル独自のメールアドレス(キャリアメール)が提供される予定です。
NTTドコモのahamo(アハモ)、auのpovo(ポヴォ)、ソフトバンクのSoftbank on LINEがキャリアメールを使えなくなる点を考えると、魅力的なサービスです。
ただし、楽天モバイルは2020年4月8日より携帯キャリアサービスの提供を開始したばかり。
キャリアメールが使えなくなって困るのは、昔から同じ携帯会社を契約しているユーザーが中心と思われるため、楽天モバイルのキャリアメール提供がどれだけ顧客獲得に貢献するかは不明です。
新プランへの移行・申し込みはいつから?
楽天モバイルの新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」のサービスは2021年4月1日からサービス提供開始予定です!
既存ユーザーに関しては、特に特別な手続きも必要なく、旧プラン「Rakuten UN-LIMIT V」から新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」へと自動アップグレードされます。もちろん、その際のプラン変更手数料も0円です。
新規ユーザーに関しても、新プランが適用されるのは2021年4月1日からですが、今から申し込みしても、4月1日には自動アップグレードされます。現在は、先着300万名を対象として、プラン料金1年無料キャンペーンを実施しています。
2021年1月29日に行われた楽天モバイルの新プラン発表会では、三木谷会長から現在の契約数は220万強で、残りの無料枠は80万ほどであると言及されていたため、他キャリアから乗り換えするなら、早めの方が良いでしょう。
楽天モバイル新プランの5つのデメリット
非常に魅力的な楽天モバイルの新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI(ラクテンアンリミット6)」ですが、あえて5つのデメリットを一覧にしてまとめてみました。
データ容量は全エリアでカウント
毎月のデータ利用量に応じて、月額料金が変わる楽天モバイルの新プランですが、データのカウントは「楽天回線エリア」、「パートナー回線エリア(国内)」、「パートナー回線エリア(海外)」全てのエリアでカウントされます。
旧プラン「Rakuten UN-LIMIT V(ラクテンアンリミット5)」では、月額2,980円固定だったため、楽天回線エリアであれば、データ通信量を気にせずに利用できました。
新プランでは楽天回線エリアでも、データ容量カウントされるため、少しでもプラン料金を安く抑えたいなら、自宅にいる時はWiFiを利用するなどの工夫が必要になります。
また、パートナー回線(au)のデータ容量5GBを超えた場合や、データ高速モードOFFで、通信速度最大1Mbpsに抑えていたとしても、プラン料金の元になるデータ容量はカウントされます。
そのため、自宅や外出中などでWiFi(ワイファイ)がつながらない環境下で、スマホを利用する機会が多い人は、無料となる1GB以内で利用するのが難しいかもしれません。
1GBまで無料は1人1回線まで
楽天モバイルの新プラン目玉とも言える1Gバイトまでならプラン料金無料ですが、1人1回線目までが対象となっています。
2回線目以降は、0GB~3GBまで980円となります。これでも十分に安いですが、1人で複数回線を利用している人は注意が必要です。
なお、1人1回線目まで1GB無料となるため、当然、家族が楽天モバイルに加入する場合も、1人1回線までなら1GB無料の特典を受けられます。
楽天回線エリアのカバー率が低い
データ使用量に応じて段階的にプラン料金が変わるのが魅力の楽天モバイルの新プランですが、肝心の楽天回線エリアの人口カバー率は2021年1月時点で73.5%となっており、2021年夏頃には96%まで拡大する見込みとなっています。
数字だけを見ると、楽天回線エリアのカバー率は高く感じますが、実際に楽天モバイルを使っているユーザーからすると、楽天回線エリアにつながる場所が少ないと感じている人は多いです。
NTTドコモ、au、ソフトバンクの携帯キャリア大手3社は、人口カバー率99%を超えているため、楽天モバイルの自社回線エリア拡大は大きな課題となりそうです。
地下や建物内の回線が弱い
楽天エリア回線の人口カバー率は徐々に改善してきていますが、楽天回線エリアであっても、地下鉄や地下街、ビルやマンションなどの建物内に入ると、パートナー回線(au回線)に切り替わってしまう場合も多いです。
NTTドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアは、地下や建物内でもつながりやすいため、人口カバー率の数値以上に安定している印象があります。
楽天モバイルも人口カバー率の数値を上げるだけではなく、地下やビル内などもしっかりエリア化することが急務となりそうです。
パートナーエリアは5GBまで
楽天モバイルは自社回線エリアにつながらない場所では、パートナー回線(au回線)につなぐことで、ネットワーク通信を実現しています。
楽天回線エリアを使用する場合は、データ容量無制限となりますが、パートナー回線は5GB/月までとなります。5GBを超えた場合は、最大1Mbpsに速度制限されます。
そのため、生活拠点が楽天回線エリア内に入っていない人は、パートナー回線5GBまでしか高速データ通信できないため、いくら段階制料金プランといえども、20GBまで高速データ通信できる大手3社よりコストパフォーマンスが落ちる可能性があります。
毎月5GBあれば十分!という人なら問題ありませんが、楽天モバイルを契約する際は、あらかじめ自宅や生活範囲が楽天モバイルエリア内かどうかを確認しておきましょう。
⇒【完全版】楽天モバイルエリア外かどうかの表示・確認方法|iPhone/Android
楽天モバイル新プランの6つのメリット
楽天モバイルの新プラン5つのデメリットを先に記載しましたが、もちろんメリットもたくさんあります。続いて、楽天バイルの新プランを契約する6つのメリットを一覧にしてまとめてみました。
大手3社よりも月額料金を安く利用できる
楽天モバイルの新プランでは、毎月のデータ利用量に応じて、月額料金が変わる段階制プランを採用しています。
そのため、ふだんWiFi環境下でしかスマホを使わない人や、外出中でもHPを見たり、LINEやTwitterなどのSNS中心に利用しているライトユーザーは、NTTドコモ、au、ソフトバンクの大手3社よりも、月額のプラン料金を大幅に抑えられます。
仮にYoutubeやその他の動画などの大容量データ通信を良く使うヘビーユーザーでも、20GBまでなら、月額1,980円で利用できるため、3大キャリアの20GBまで2,980円よりも費用を安くすることができます。
また、20GBを超えた場合も無制限で利用でき、料金も2,980円と大手キャリア3社と同じ価格設定のため、とにかく携帯料金を安く抑えたい!と考えている人にとっては、楽天モバイルは非常に魅力的です。
プラン料金1年間無料キャンペーン実施中
2021年4月1日から始まる楽天モバイルの新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」ですが、先着300万名を達成するまでは、プラン料金1年無料キャンペーンも適用されます。
仮にプラン料金1年無料キャンペーン適用中に、2021年4月1日を迎えた場合でも、楽天モバイル回線開通日から1年間無料のまま使用できます。
1年無料キャンペーン適用中は、データ無制限かつ、プラン料金無料で利用することができます。プラン料金1年無料は、他社と比較しても、強力なキャンペーンとなっているため、利用しない手はないでしょう。
通話料無料で利用できる
楽天モバイルを契約する大きなメリットとして、「Rakuten Link」という専用アプリを利用することで、通話かけ放題、通話料無料で利用できる点も見逃せません。
NTTドコモのahamo(アハモ)、auのpovo(ポヴォ)、ソフトバンクのSoftbank on LINEが「1回5分まで無料」(auのpovoはオプション)を打ち出してきていますが、楽天モバイルは5分でも30分でも、1時間でも無料になるのが魅力です。
通話時間を気にせずに利用したい人は、楽天モバイルを検討すると良いでしょう。
ネットだけではなく、店舗でも契約できる
NTTドコモのahamo(アハモ)、auのpovo(ポヴォ)、ソフトバンクのSoftbank on LINEの新プランは、店舗での受付はしておらず、ネットでのみ受付とすることで、月額2,980円の低価格プランを実現しています。
一方、楽天モバイルでは、ネットはもちろん、楽天モバイルショップなどの店舗でも契約することが可能です。そのため、ネットで契約するのは不安という人は、店舗で申し込みできるため、安心感があります。
細かい疑問点を店舗のスタッフ・店員に確認しながら、楽天モバイルを契約したい人にとっては、大きなメリットと言えそうです。
キャリアメールが2021年夏頃に提供予定
楽天モバイルの旧プランでは、独自メールアドレス(キャリアメール)の提供はしていませんでしたが、新プランでは2021年夏頃に提供予定となっています。
NTTドコモのahamo(アハモ)、auのpovo(ポヴォ)、ソフトバンクのSoftbank on LINEは、割安の月額料金プランが魅力ですが、キャリアメールを使えなくなってしまうため、乗り換えや、MNP移行に抵抗を感じる人も少なくありません。
キャリアメールを使いたい!と思っている人にとっては、嬉しい変更点ですね。
楽天ポイントが+1倍貯まる
楽天モバイルを契約するメリットとして、スーパーポイントアッププログラム(SPU)が+1倍となる点も見逃せません。
スーパーポイントアッププログラム(SPU)とは、楽天の対象サービスを利用することで、楽天市場の買い物のポイント付与率がアップするプログラムです。
通常、楽天ショップでお買い物した時の楽天ポイント付与率は1%ですが、楽天モバイル契約中は、さらに+1倍となるため、2%付与されます。
例えば、10万円のお買い物をした場合、通常であれば1%の1,000円ぶんの楽天ポイント付与となりますが、楽天モバイル契約中なら、2%の2,000円ぶんの楽天ポイントが付与されます。
楽天市場は普段から利用している人も多いと思いますので、常時SPU+1倍となるのは大きな魅力となるでしょう。
まとめ:楽天モバイルの新プランは非常に魅力的!
- 楽天モバイル新プランは2021年4月1日から開始予定
- 特に手続きや申込みは必要なく、自動アップグレードされる
- デメリットもあるが、特に料金面のメリットが大きい
2021年1月29日に楽天モバイルの新プランが発表となりましたが、これで主要なキャリア4社の新プランが出揃いました。
NTTドコモのahamo(アハモ)、auのpovo(ポヴォ)、ソフトバンクのSoftbank on LINEの大手3社がほぼ横並びの価格設定、サービスを打ち出してきたのに対し、楽天モバイルは独自色を強く出しているのが印象的です。
楽天モバイルは楽天回線エリアにつながりにくいなどのデメリットはあるものの、料金面では、大手3社と比較して、非常に魅力的な新プランと言えるのではないでしょうか。
NTTドコモ、au、ソフトバンクの大手3社や格安SIM・スマホ(MVNO)会社が月額料金を値下げしてきたのも、楽天モバイルの価格設定が大きく影響していると思われますので、業界に一石を投じてくれた楽天モバイルには感謝ですね♪
普段、あまりデータ容量を使わない、できる限り月額料金を安くしたいと考えている人にとっては、非常に魅力的かと思いますので、この機会にぜひ楽天モバイルのお申込みを検討してみてくださいね。