政府は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、2021年1月7日に1都3県を対象とした2回目の緊急事態宣言が発令されました。
そもそも緊急事態宣言とは何なのか?期間はいつからいつまでになるのか?前回とはどう違ってどうなるのかを簡単に解説してみましたので、参考にして下さい。
緊急事態宣言とは?簡単に解説
- 新感染症(コロナウィルス)感染拡大防止のための緊急事態措置として、政府が宣言
- 不要不急の外出自粛や施設の使用制限などの要請を行うことができる
- 海外で行われているロックダウンとは異なり、罰則を伴う外出禁止の措置や都市間移動の制限などはない
緊急事態宣言とは、新感染症(今回はコロナウィルス)の全国的かつ急速なまん延により、国民の生命や健康および、国民生活や経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある場合に、政府が宣言できる緊急事態措置となっています。
年末年始にかけて、都内では1日の新規感染者数が1000人を超える日も多くなっており、政府は2021年1月7日に1都3県を対象とした緊急事態宣言を発令しました。
緊急事態宣言が宣言されると、都道府県知事は不要不急の外出自粛や、施設の使用制限などの要請を行うことができるようになります。
2020年にも緊急事態宣言が発令されましたが、今回は経済への影響を最小限に抑えたいとして、限定的な措置になりました。
なお、海外で行われているロックダウン(都市封鎖)とは異なり、罰則を伴う外出禁止や都市間移動の制限などはありません。
緊急事態宣言の対象都道府県は?
2021年1月に発令される緊急事態宣言の対象都道府県は、特に新型コロナウィルスの感染拡大が続いている「東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県」の1都3県が対象になっています。
前回の2020年4月7日に出された緊急事態宣言では「東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県」の7都道府県に対して出されていましたが、その後4月16日には全国に拡大されました。
今後の新型コロナウィルス感染拡大状況次第では、対象地域を減らしていくことや、また全国に拡大される可能性があるため、注意が必要です。
また、緊急事態宣言の対象都道府県に入っていなくても、独自の措置を講じる都道府県もあるため、要確認となります。
緊急事態宣言の期間はいつからいつまで?
- 対象期間は2021年1月8日~2月7日
2021年1月の緊急事態宣言の期間は、2021年1月8日~2月7日までの1ヶ月間となっています。。ただし、前回の緊急事態宣言も対象が全国に拡大され、期間も延長されたため、今回も同じようなケースが起こることは十分に考えられます。
緊急事態宣言の内容はどうなる?
20時以降の不要不急の外出自粛
- 通院や買い出しなどを除く不要不急の外出・移動自粛
- 夜8時以降は外出自粛を徹底
不要不急の外出自粛は、前回の緊急事態宣言でも求められていましたが、今回も要請されています。特に20時以降は外出自粛を徹底と要請されています。
これに伴い、飲食店や百貨店なども営業時間短縮の動きが出てきています。また早めのイルミネーション消灯も要請されており、「夜間の移動制限」が強化されそうです。
飲食店に対する営業時間短縮要請
- 1飲食店で20時までの時短営業を要請
- お酒の提供は11時~19時までに制限
- 宅配やテイクアウトは対象外
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県では、緊急事態宣言前の「緊急事態行動」として、飲食店に対する営業時間短縮要請をしていましたが、政府から出された緊急事態宣言でも同じような内容が盛り込まれています。
全ての飲食店は20時までの時短営業が要請され、酒類の提供は午前11時から午後7時までに制限されます。
実際に営業時間短縮に応じた飲食店には、1か月当たり180万円までの協力金を国が支援されます。
また、緊急事態宣言の発令に伴い、各知事が営業時間時短要請に応じなかった店舗名を公表できるようになっています。
学校の一斉休校はない
前回の緊急事態宣言では、小中学校の一斉休校が要請されておりましたが、今回の緊急事態宣言では小中高校や大学の一斉休校は要請されず、「大学入学共通テスト」も予定通り実施されます。
また、保育所についても休園を求めない方向です。
⇒緊急事態宣言で学校や保育園はどうなる?一斉休校や受験、部活動は?
Go To トラベルの再開延期
今回の緊急事態宣言より前に実施されていたGo To トラベルキャンペーンの一時停止・中止期間も延長されました。
Go To トラベルキャンペーンの一時停止・中止期間は2021年1月11日までとなっていましたが、緊急事態宣言の期間と同じく、2月7日まで停止となります。
なお、これにともない、1月12日以降に予約していた旅行は1月17日までは無料でキャンセルが可能です。
テレワークの徹底
- テレワークにより出勤社数の7割削減を目指す
- 必要な場合を除き、午後8時以降の勤務を抑制
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県では、「緊急事態行動」として、テレワークの徹底や、在宅勤務、時差出勤の徹底などを事業者(オフィス系の会社)に要請しています。
前回の緊急事態宣言でもテレワークの徹底は要請されていましたが、今回も盛り込まれており、西村経済再生担当大臣は、テレワークで出勤者7割削減を目指す考えを示しています。
劇場や映画館などの商業施設も営業時間短縮を要請
- イベントは「最大5000人かつ収容率50%以下」に制限
- 20時までの営業時間短縮を要請
今回2021年の緊急事態宣言では、「飲食店の営業時間の短縮」と「夜間の移動制限」が対策の中心で、経済への営業を最小限に抑える限定的な措置となりそうです。
当初は劇場や映画館なども制限の対象から除外される見込みでしたが、緊急事態宣言では映画館やスポーツクラブなどのイベント施設にも20時までの営業時間短縮が要請されています。
また、イベント会場は「最大5000人かつ収容率50%以下」に制限されます。
まとめ:個人でできる対策をしっかりして乗り切ろう
- 緊急事態宣言の期間は2021年1月8日~2月7日
- 対象都道府県は東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県
- 経済への影響を最小限に抑えるため、限定的な措置になる
今回の緊急事態宣言では、「飲食店の営業時間の短縮」と「夜間の移動制限」が中心となりそうですが、人の動きが抑制されれば、飲食店以外のお店も時短営業を検討することが予想されます。
また、今回の緊急事態宣言により、「東京は大変だ」というイメージが付いてしまい、東京五輪オリンピックの開催に影響が出ないかが心配されます。
前回の緊急事態宣言時は食料品やトイレットペーパー、ティッシュペーパー、マスクなどの生活必需品の買い占めもあり、混乱も起きましたが、今回は2回目の緊急事態宣言ということで、落ち着いた行動を心がけたいですね。
とりあえずは個人でできることとして、最新情報を入手しつつ、手洗いやマスクの着用、ソーシャルディスタンスを確保して3密を避けるなど、新型コロナウィルスの感染拡大防止を徹底していきましょう。